TPP首脳声明「大筋合意」は盛り込まれず[2013/10/09 05:54]

 インドネシアのバリで開かれていたTPP=環太平洋経済連携協定の首脳会合は、年内妥結に向け、課題の解決に取り組むとする声明を発表し、終了しました。

 「大筋合意」について日本政府は、まとまったという認識を示しましたが、首脳声明には明確に盛り込まれませんでした。ただ、首脳が初めて年内妥結に向け、交渉をまとめる決意を表明したことは大きな前進といえます。また、海外ビジネスを拡大させるためのルール作りなど、4つの課題について交渉がほぼ終わったことが分かりました。しかし、合意文書には関税撤廃を含む「市場アクセス」など、先送りとなった分野がずらりと並んでいます。その一つ、特許権などの「知的財産」については、日本が取りまとめ役を務めることになり、全体の議論もリードしたい考えです。来月中旬にも首席交渉官で会合を開き、12月には閣僚会合と、今後の段取りを描いていますが、交渉はこれまで以上に厳しいものになります。

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