TPP交渉 妥結せず越年 日米“聖域”で溝深く[2013/12/10 17:59]

 TPP=環太平洋経済連携協定の年内妥結を目指して協議が続いていた閣僚会合が閉幕しました。最終的にはどうなったのでしょうか。

 (経済部・新谷時子記者報告)
 共同会見でアメリカのフロマン通商代表は、年内妥結を見送ったことを認め、来月に改めて閣僚会合を開くことを発表しました。
 フロマン米通商代表:「交渉担当者間の作業を経て、来月、また再開する」
 西村内閣府副大臣:「高い目標に向かって各国12カ国の意思は統一、熱意は共有している」
 著作権や特許を巡る「知的財産」など難航していた分野で進展はあったというものの、政治決着には至りませんでした。ただ、妥結できなかった最大の要因は、交渉をリードするはずのアメリカと日本の対立です。「農産品5項目」を含め、すべての関税撤廃を求めるアメリカに対し、甘利TPP担当大臣の代理として急きょ出席した西村副大臣も「日本の国会決議を守る」という原則論をくり返し、歩み寄ることはできませんでした。日米どちらが譲歩するのか解決の糸口は見えず、来月、本当に決着するかどうかはまだ厳しい情勢です。

こちらも読まれています