TPP閣僚会合 日米協議膠着し妥結時期さえ示せず[2014/02/26 05:52]

 シンガポールで開かれていたTPP=環太平洋経済連携協定の閣僚会合は、妥結に向けた道筋も示されないまま4日間の日程を終えて閉幕しました。

 甘利TPP担当大臣:「結論からいうと、結果は決裂でも漂流でもなく、次に向けて良い前進が出来たと思っています」
 甘利大臣は、これまで難航してきた著作権などの「知的財産」や「国有企業」の規制を巡る分野では、一定の前進があったと評価をしました。しかし、「関税」の協議では、農産品5項目を守りたい日本と、関税撤廃を求めるアメリカとの間で議論が膠着(こうちゃく)、甘利大臣とフロマン通商代表との2回の協議でも、両者の距離感は縮まりませんでした。孤立を避けたい日本は、ほとんどの国と2国間会談を行い、農産品の関税維持に理解を求めました。しかし、各国から「更に努力をするべき」と突き上げられるなど、日米協議が全体の足を引っ張っている実態が改めて浮き彫りになりました。共同声明では「出来る限り早期に結論を得るために努力をする」という表現にとどまり、次回の会合の日程や妥結の時期については明記されていません。4月に日本で予定される日米首脳会談で、TPPは主要な議題となる見通しで、日米の交渉の行方がTPP妥結の鍵を握っています。

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