黒田日銀総裁 追加の金融緩和は「思い切った拡大」[2014/10/31 18:34]

 日銀は、追加の金融緩和策を決めました。1年間に買い入れる資産を最大で20兆円追加し、市場に流すお金の量を拡大することで、景気の活性化を図りたい考えです。

 日本銀行・黒田総裁:「思い切った拡大ですので、それなりの効果があると思っている。今のところ、特に何かさらにしなければならないとは思っていないが、2%の物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続するため、必要な時点までこれを続けるわけだが、その際、経済物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う。必要があれば躊躇(ちゅうちょ)なく調整をするということであり、そうした政策の余地は依然としてある。今の時点で、これで十分にこういったリスクに対応できる」
 日銀が金融政策を変更するのは、去年4月以来となります。日銀は政策委員9人のうち、5人が賛成、4人が反対するなかで、消費増税の反動減による景気の失速を防ぐため、追加の緩和策に踏み切りました。1年間に買い入れる資産については、現在、約60兆円から70兆円ですが、これを80兆円に増やし、市場に流すお金の量を拡大します。長期国債については買い入れペースを30兆円増やし、年間約80兆円に拡大するほか、買い入れの残存期間を10年程度までに延長します。ただ、景気の基調判断については、「緩やかな回復を続けている」という判断を14カ月連続で据え置きました。

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