ついに2年4カ月ぶりマイナスに…8月消費者物価指数[2015/09/25 11:48]

 総務省が発表した生鮮食品を除く8月の消費者物価指数は0.1%のマイナスでした。日銀の黒田総裁は、持続的な経済成長のために2%の物価上昇を目指して異次元の金融緩和を導入し、プラス成長を続けてきましたが、消費増税を期に下落。原油価格の下落も影響して、ついに2年4カ月ぶりのマイナスとなりました。

 24日、安倍総理大臣が「デフレ脱却は目の前だ」と話したばかりですが、異次元緩和も追加の金融緩和も物価を押し上げきれませんでした。日銀の黒田総裁は、企業業績は好調で賃上げもあり、景気の好循環は続いていると強気の姿勢を崩していません。しかし、物価のマイナスが続けば、消費者に再びデフレマインドがのぞき出す懸念もあります。内閣府は9月の月例経済報告で、景気は「一部に鈍い動き」としていて、実質的に11カ月ぶりの基調判断を引き下げています。
 甘利経済再生担当大臣:「緩やかな回復基調が続いているとの景気認識に変わりはない。その一方で、消費や輸出がいまひとつ」
 ただ、日銀が来年度の前半に2%の物価上昇を達成するのは絶望的とみられ、一部では追加の金融緩和を期待する声も上がっています。

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