「ライドシェア」 “白タク合法化”に業界猛反発[2016/03/08 11:46]

 安倍政権の規制緩和に業界が猛反発です。現在、一般の人が自分の車を使って無許可でタクシー営業することは、いわゆる「白タク行為」として禁止されています。今回、利用者がスマートフォンなどで現在地を知らせるだけで近くにいる一般の車が有料で送迎する「ライドシェアリング」の解禁が検討され、政府も過疎地などに限って認める見通しですが、タクシー業界は安全性に問題があるとして強く反対しています。

 全自交労連・伊藤実委員長:「利用者の安全・安心を確保するために取り組んできた努力が根本から覆されるものだ」
 タクシードライバーらの労働組合は、マイカーに客を乗せて料金を受け取るライドシェアは違法な白タクの合法化で、世界一安全とされる日本のタクシーの安全・安心が担保できないと訴えました。また、これまでの規制緩和によって都市部ではタクシーの台数が大幅に増え、労働者の環境が悪化しているとして台数の適正化などを求めました。日本でも去年、スマートフォンによる配車サービスの実証実験が行われたことを踏まえ、政府は、高齢者や外国人観光客の足として交通手段が少ない過疎地などのライドシェアに関する法案を15日に閣議決定する予定です。

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