銀行トップから批判 日銀のマイナス金利政策に[2016/04/14 17:06]

 三菱UFJフィナンシャルグループの平野信行社長は14日、東京都内で講演し、日銀のマイナス金利政策について「銀行業界にとって短期的には明らかにネガティブだ」と述べました。国内銀行の経営トップが日銀の金融政策に疑問を呈するのは珍しいことです。

 日銀はマイナス金利による市場金利の低下で、企業の投資や個人消費が活発になることを期待しています。これに対し、平野社長は「ゼロ金利環境が長く続く日本では、すでに貸出金利が低水準のため効果が出るか分からない」と反論。そのうえで「銀行はマイナス金利を顧客に転嫁できないので、利ざやが縮小して基礎体力低下をもたらす」と指摘しました。
 一方、日銀の黒田総裁はG20(20カ国財務大臣・中央銀行総裁会議)会議のために訪れたアメリカで講演し、「現在の金融政策は近代の中央銀行の歴史上、最強の金融緩和スキームだ」と強調しました。

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