富士通PC部門がレノボ傘下に 単独の生き残り厳しく[2016/10/06 11:50]

 富士通のパソコン部門が世界最大手の中国のレノボグループの傘下に入る方向で調整に入りました。パソコンの国内シェアは中国や台湾などの海外勢が勢力を拡大していて、単独での生き残りが厳しい状況になっています。現在、国内シェアのトップはレノボグループの合弁会社のNECレノボですが、これに富士通と合わせるとシェアは4割を超えることになります。

 関係者によりますと、富士通が2月に分社化したパソコン事業子会社、もしくは新たに設立する合弁会社にレノボが過半数を出資し、事業を統合することを検討しています。早ければ今月中の合意を目指します。富士通の手掛ける「FMV」ブランドは維持し、島根県出雲市と福島県伊達市の2つの工場は存続する方向で調整が進められています。パソコンはスマートフォンやタブレット端末などの普及で需要が減っていて、事業の統合で製造コストを削減し、競争力を高める狙いです。富士通は一時、ソニーから独立したVAIO、東芝のパソコン事業との三社統合も検討しましたが、合意できませんでした。富士通は「本件を含めて様々な可能性を検討しているが、決定しているものはない」とコメントしています。

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