がん治療薬「オプジーボ」の売上高、前年同期比18倍[2016/11/07 20:07]

 小野薬品工業の2016年度の中間決算が行われ、がん治療薬のオプジーボが去年の同期と比べ、約18倍の売上高があったと発表しました。

 小野薬品工業が7日に発表した中間決算で、全体の売上高は67%増の1177億円、営業利益が2.1倍の301億円といずれも好調でした。なかでも、今期のオプジーボの売り上げは大幅に伸び、前年同期の約18倍の533億円となりました。その要因として、オプジーボが去年12月に肺がんなどの治療にも適用範囲が広がり、患者数が伸びたことが挙げられます。しかし、一般的な成人男性で年間3500万円掛かるとされるオプジーボは保険が適用されるため、このままでは医療保険財政を圧迫するとして、政府内では公定価格を来年度の薬価改定時期よりも早く25%から50%引き下げるべきという声が上がっています。
 小野薬品工業・相良暁社長:「現状では当事者で、薬価についてコメントを差し控えている」「(Q.25%か50%か前回の決算の際に想定しているという話だったが?)誰がですか」「(Q.社長です)既存のルールのなかで、こういうルールがあるという話はした。ただ、この話に踏み込んでいないので」
 今年8月には腎細胞がんへの適用も承認され、さらに頭頸部(とうけいぶ)がんなども適用申請中としていて、今後も使用患者数は伸びることが予想されます。オプジーボの値下げ幅については9日、厚生労働省で開かれる中央社会保険協議会で議論される予定です。

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