予想外の「トランプ相場」 円安・株高…今後は?[2016/11/15 11:48]

 トランプ氏への期待で予想外の円安・株高が進んでいます。アメリカ大統領選挙でトランプ氏の勝利直後、為替は1ドル=101円台まで円高が進みましたが、一転して5カ月ぶりとなる108円台の円安となっています。平均株価は900円以上急落しましたが、翌日には1000円以上反発し、その後も上昇しました。今後、どうなるのでしょうか。

 (経済部・新谷時子記者報告)
 15日の東京市場は一服感も出ていますが、「トランプ相場」の勢いはまだ続いています。日経平均株価は利益を確定するための売りも出て、14日に比べて小幅な値下がりで午前の取引を終えました。一方、為替は1ドル=108円前後とさらに円安が進んでいます。トランプ氏のおひざもとのニューヨーク株式市場では、トランプ氏が掲げる公共投資や金融の規制緩和などへの期待感から3日連続で史上最高値を更新しています。こうしたなか、日本経済にも明るさが見え始めています。為替の専門家は、円相場が107円から108円程度だとほとんどの輸出企業が業績を上方修正でき、雇用や賃金の拡大も期待できるとみています。ただ、トランプ氏が関税の引き上げや移民排除など保護主義を強めれば、逆に円高・株安の要因になるとも警戒しています。まだ未知数だけに、トランプ政策に一喜一憂する状況は続きそうです。

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