「金融危機時に円調達しやすく」ASEANで日本が提案[2017/05/05 15:09]

 日本とASEAN(東南アジア諸国)の財務大臣らによる会合が横浜市で開かれ、日本は、金融危機などの際に相手国が自由に円を調達できる通貨協定の創設を提案しました。

 会合は、横浜市で開催中のADB(アジア開発銀行)の年次総会に合わせて4年ぶりに開かれました。日本とアジアの貿易で円を使う割合が高まるなか、会議では「ASEAN域内で円の調達をしやすくすることは、一層の金融安定に貢献する」として、日本から円を自由に供給できる通貨協定の創設を提案しました。1997年のアジア通貨危機では新興国通貨が下落し、ドルや円が必要なところに行き届かない事態が発生しました。円が供給できれば、それを元にドルを調達して自国通貨の急落を抑える介入なども可能になります。会合後には、日本とタイの間で二国間通貨スワップの締結と日本とマレーシアの間で、基本合意に達したことも発表されました。

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