東芝“暫定値”本決算発表 監査法人との溝埋まらず[2017/05/15 11:52]

 東芝が決算でも窮地に追い込まれています。東芝は原発事業の会計処理を巡って、対立する監査法人との溝を埋めることができないまま、本決算を暫定値で発表しました。

 (経済部・岸田慎介記者報告)
 東芝は15日午前、前期の業績を9500億円の最終赤字となる見通しと発表しました。午後2時から綱川社長が会見を開くということです。東芝は決算の期末から45日以内に公表するという東証の期限に基づいて15日、決算の発表を目指してきましたが、今も監査法人との対立は解消できていません。なんとか正式な決算を発表したい東芝は、監査法人の変更も検討していましたが、後任選びが難航し、今回の決算には間に合いませんでした。数値を発表したものの、監査法人の承認のない見込みでの発表となったため、株主やマーケットの信頼低下は避けられません。決算の遅れに加え、頼みの綱の半導体事業の売却まで滞ると、負債が資産を上回るいわゆる債務超過の状態が2年連続となることから、上場廃止が現実味を帯びてきます。

こちらも読まれています