東芝開発の水中ロボ 福島原発の過酷環境に投入へ[2017/06/15 20:02]

 東芝は、東京電力福島第一原発の格納容器内を調べる水中ロボットを開発し、公開しました。7月中に投入される予定です。

 福島第一原発3号機の格納容器内は、約6メートルの高さまで水がたまっているため、1号機や2号機とは違って水中で動くロボットが開発されました。廃炉に向けては、核燃料が溶けたデブリと呼ばれる物質を取り出すとしているため、必要な情報を集めるのが目的です。これまで東京電力は、1号機、2号機でも別のタイプのロボットを入れて調査をしていますが、途中で動けなくなるなど十分に機能しないこともあり、デブリと断定できるものを見つけられていません。今回の水中ロボットは両手で持ち上げられるサイズで、後方と上部にあるスクリューで水中を自由に動き回れます。前方と後方にカメラとLED(発光ダイオード)ライトがあり、線量計も備え、リアルタイムに撮影した映像や放射線量のデータが得られます。ただ、格納容器内の物質を持ち出す機能はなく、水中で連続稼働できるのは10時間以内と想定されています。

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