日銀総裁「デフレマインド転換に時間かかっている」[2017/06/16 17:47]

 日銀の黒田東彦総裁は、物価が上がりにくい理由について「デフレが長く続いたため、マインド転換に時間がかかっている」と述べました。

 日銀・黒田東彦総裁:「特に我が国については、デフレが長期間にわたって続いたため、デフレマインドの転換に時間がかかっている。すなわち、賃金や物価が上がらないことを前提とした考え方、あるいは慣行が根強く残っている」
 黒田総裁は、景気回復に比べて物価が上昇しない現状を分析する一方、先行きは雇用の逼迫(ひっぱく)などで緩やかに物価が上昇すると説明しました。また、日銀の金融政策を巡っては、金融緩和の解除に向かう「出口」の局面において、日銀の財務の悪化が懸念されています。この点について黒田総裁は、まだ目標が道半ばだとして「現時点で具体的なシミュレーションを出すのは混乱を招く恐れがあるので難しく、適当でない」と述べました。また、年間6兆円のペースで買い入れをしているETF(上場投資信託)については「2%目標と離れて買い入れをやめることは普通は考えられない」と述べ、当面は購入を続けることを示唆しました。

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