東芝 株主総会で決算報告なし 上場廃止懸念の声も[2017/06/28 11:47]

 経営再建中の東芝が28日午前10時から株主総会を開いています。総会は現在も続いていて、株主からは厳しい意見が相次いでいます。

 (経済部・岸田慎介記者報告)
 綱川智社長ら東芝の経営陣は冒頭で、巨額損失や東証2部降格について株主に改めて謝罪をしました。
 東芝・綱川智社長:「度重なるご迷惑、ご心配をお掛けしておりますことを改めて心からおわび申し上げます」
 東芝は原子力事業の巨額損失の認識時期などを巡って、監査法人の対立がいまだ解消できていません。このため、本来、報告すべき前期の決算を報告できていなく、会社側の見込みのみを説明するという異例の株主総会となり、会社側の見通しの甘さを指摘する厳しい意見が相次ぎました。
 東芝の株主:「上場廃止までいってしまうのではないか。決算報告もできてないでしょう。そんな企業は見たことがない。あちこち株主総会に出てみたが、前代未聞の話ではないか」「社会から信頼されていない現状を経営陣は自覚してほしい」
 また、経営再建の柱として進める半導体子会社の売却についても株主への理解を求めました。東芝は株主総会を乗り切るためにも何とか28日までに売却先を決定したい考えでしたが、最終調整に時間がかかって間に合いませんでした。株主を納得させるためにも一日も早い半導体子会社の売却を目指しますが、売却差し止めを求める訴訟なども起きていることから、今後の売却完了までは厳しい道のりが続きます。

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