東芝が東証2部に降格 連続債務超過で上場廃止も[2017/08/01 11:57]

 アメリカの原発事業で巨額損失を計上した東芝が1日、東証2部に降格しました。しかし、経営危機脱却のめどは依然、立っていません。

 (経済部・岸田慎介記者報告)
 東芝株は先月31日は降格前で盛んに売買がされていましたが、1日は大きな混乱はなく、5.7%上昇で午前の取引を終了しました。ただ、巨額損失の発覚前と比べると半値近くまで下落しています。2部降格によって市場からの信用力の低下に加え、関係者はそれ以上に「社員の士気が下がり、人材の流出が加速するのでは」と危機感を募らせています。また、今月10日には昨年度の有価証券報告書の提出期限を迎えますが、原子力事業の巨額損失を認識した時期などを巡って監査法人との対立が続き、提出できるかは不透明な情勢です。さらに、負債が資産を上回るいわゆる「債務超過」に2年連続でなると上場廃止となるため、東芝は半導体子会社の売却を急いでいますが、売却先の選定は難航していて、引き続き綱渡りの状況が続いています。

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