【報ステ】防衛予算の概算要求5兆円超、その中身は[2017/08/31 23:30]

 防衛省は31日、総額が5兆2551億円に上る来年度予算の概算要求を決定した。また、年末までに陸上型のミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の導入費用も上積みされる。島嶼防衛の項目に新たなミサイル開発の研究費も盛り込まれた。『島嶼防衛用高速滑空弾』と『島嶼防衛用新対艦誘導弾』だ。ある政府関係者は「どちらも長距離を狙うことができ、敵基地を攻撃する能力を持つ。本音は、北朝鮮を攻撃する能力を持ちたい。ただ、政府内でもきちんとした議論がなく、島嶼防衛目的で書き込んだのは先走り感がある」と話す。敵国の弾道ミサイル発射基地などを攻撃する『敵基地攻撃能力』について、歴代政権は、憲法9条の下、他国への武力攻撃は行わないため「保有できない」としてきた。ただ、自民党は3月に敵基地攻撃能力の保有検討を求める提言を提出。安倍総理は「現時点において敵基地攻撃能力保有に向けた具体的な検討を行う予定はない」と説明してきた。今回、新たなミサイル開発について、陸上自衛隊のトップ・山崎陸上幕僚長は「島嶼防衛の分野に限定していると認識している」と強調。中谷元防衛大臣は「北朝鮮が数発撃つ能力もあれば、奇襲ということで、いつ撃ってくるかわからない。撃たせないようにするための防衛という観点も必要だと思う」と語った。来年度の予算要求の総額は4年連続100兆円を超えた。

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