東芝の半導体子会社の売却を巡って、対立するウエスタン・デジタルが買収を提案している日米連合から離脱し、出資を見合わせる意向を東芝側に伝えたことが分かりました。
(経済部・岸田慎介記者報告)
今回の提案は早期の売却を目指す東芝に配慮した形で、大幅な譲歩案ともいえます。ウエスタン・デジタルはその見返りとして、共同運営する四日市工場への継続的な投資を求めています。先月、東芝が工場の新たな設備について単独での投資を決めましたが、ウエスタン・デジタルとしては、こちらに投資することで最先端のフラッシュメモリーを今後も安定的に確保したい考えです。今回の案について、関係者からは「東芝も許容できる内容だ」と前向きな声も聞こえています。東芝は6日に経営会議を開き、新たな案も含めて検討していますが、ウエスタン・デジタル側が将来の経営権について諦めていないため、最終決定まではまだ時間がかかる見通しです。
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