核燃料再処理工場“完成は厳しい” 24回目の延期へ[2017/09/29 23:36]

 日本原燃の工藤社長は29日の会見で、使用済み核燃料の再処理工場でトラブルが相次いだため、来年上期の完成が厳しいと言う認識を示しました。24回目の延期となりそうです。

 日本原燃・工藤健二社長:「(Q.来年度上期は予定通り(完成)できるのか?)状況は厳しいと認識している。具体的な事は言及できる状況ではない」
 青森県六ケ所村の再処理工場では先月、非常用電源建屋に雨水が流入するなどトラブルが相次ぎ、工藤社長は年内に全設備の安全調査を行う考えを明らかにしました。このため、原子力規制委員会の審査が遅れることから、工藤社長は来年上期の完成が厳しいという認識を示しました。再処理工場は97年に完成予定でしたが、これまでに再処理の工程ががうまく行かないなど、23回、延期されてきました。さらに延期の可能性が高まっています。再処理を管理する国の機構は、延期された場合の事業費の増大について「今の時点では申し上げられない」と答えています。機構は、7月には安全対策などで再処理の事業費が1兆3000億円も増えて13兆9000億円になったことを当初は正式に発表せず、後になって会見で公表した経緯があります。

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