世耕大臣、商工中金の民営化に慎重な構え示す[2017/10/27 17:03]

 不正融資が相次いだ政府系金融の商工中金について、世耕経済産業大臣は「解体的な出直しが必要」としていますが、経済産業省の権限を手放す民営化には慎重な考えを示しました。

 世耕経済産業大臣:「(Q.民営化を検討する?)リーマンショック、東日本大震災の時に民間の金融機関の危機対応が十分でなかったなか、当時、すごく議論して完全民営化は見送る形になっているわけで」
 商工中金は総額2600億円以上の不正融資4600件が発覚し、経産省などから天下った歴代の社長らが処分され、来月から組織の見直しが始まります。小泉政権時代には「税金を原資にした低金利融資は民業圧迫」と指摘され、民営化が決まりましたが、リーマンショックなどで見送られて天下りが復活しました。今回も省内からは「景気の悪化など民間が融資しない時に備える」など民営化には否定的な声が多く、抜本的な見直しとなるかは不透明です。

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