「部内記録で交渉記録でない」一転“廃棄”文書開示[2018/01/23 18:09]

 森友学園への国有地売却を巡り、財務省近畿財務局が学園との交渉を検討した文書が開示された。これまで財務省は、こうした文書について「破棄した」としていた。

 破棄したとしていた財務省の対応が一転したというのか。森友学園に8億円を値引きして国有地を売却した問題。大学教授らが情報開示を求めて提訴。近畿財務局が交渉の状況を役所内部で開示した文書を開示した。文書は2015年から翌年にかけて作成されたもので、森友学園側は地中からごみが出たことでこう提案してきたという。
 近畿財務局が開示した文書:「土壌改良費用は莫大なものとなるが、それらを評価上に反映させて、今の段階で土地を安価に買受けることで問題解決を図りたい」
 一方、財務局側は学校法人が考える価格水準になるかは不明としたなど、学園側との交渉の経緯が詳細に記されている。しかし、こうした文書について財務省は、当時の佐川理財局長がこう繰り返していた。
 財務省・佐川理財局長(当時):「交渉記録というのはございませんでした。いちいち、そういうご指摘について職員に確認することはしていない」
 その佐川氏は国税庁長官に就任以来は会見も行わず、公の場に姿を見せていなかった。財務省は「文書はあくまで森友学園に関連した『部内検討の記録』で、交渉記録にはあたらない」とコメントしている。

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