「骨太の方針」閣議決定へ 財政再建は大幅後退[2018/06/15 11:50]

 政府は15日に経済財政運営の基本方針、いわゆる「骨太の方針」を閣議決定します。経済を成長させるために「外国人労働者の受け入れ拡大」「幼児教育の無償化」「消費税増税時の景気対策」を柱としていますが、国の借金が膨らむなかで本当に実現できるのでしょうか。

 今回の骨太の方針、予算を使う政策は盛りだくさんですが、財政再建は大幅に後退しました。
 安倍総理大臣:「経済再生なくして財政健全化なし」
 茂木経済再生担当大臣:「経済再生なくして財政健全化なし」
 今回の方針では、成長戦略という名目で予算を使う方針がさらに明確になります。その一方で、税金だけで支出を賄う基礎的財政収支の黒字化目標は2020年度から2025年度に先送りされます。しかも、この目標は過去20年で1度しか達成していない高い経済成長が続くことを前提にしています。
 SMBC日興証券・宮前耕也シニアエコノミスト:「(成長が続く設定は)さすがに無理がありますね。人手不足が足かせになってくるという局面が2020年代のどこかで来るであろう。むしろ、これまでの成長率よりも落ちるというふうにみるのが自然」
 このままばらまきが先行すれば近い将来、その付けを社会保障費の削減などの形で国民が払うことになります。

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