住宅ローン金利上昇も 日銀“黒田バズーカ”修正か[2018/07/30 11:52]

 日銀は、黒田総裁による「黒田バズーカ」と呼ばれる異次元の金融緩和を続けていますが、銀行では貸し出す金利の低下で収益が悪化するなど副作用も出ています。こうしたなか、30日からの会議で日銀が政策を修正するとの見方があります。結果によっては住宅ローンの金利が上昇する可能性もあります。

 日銀が政策を修正する理由は、長引く金融緩和で副作用への配慮が避けられなくなったとみているからです。日銀は、大規模な金融緩和政策で物価の上昇率2%を目指していますが、思惑通りにいかず、今回の会合ではさらに達成時期が遠のく見通しです。こうしたなか、日銀は副作用を軽減するため、政策の修正を検討しています。日銀はこれまで、住宅ローン金利と連動している長期金利を「0%程度」に抑えてきました。しかし、低金利で銀行の収益が下がって経営が悪化したり、年金の運用利率が下がるなどの副作用が生じました。今回、この長期金利を「柔軟化」し、少し難しい言葉ですが、金利の抑え込みを弱める議論を行う見通しです。ただ、柔軟化した場合、住宅ローン金利が上昇したり円高による株安によって景気が冷え込むなどの懸念も広がっていて、日銀は難しい判断を求められそうです。

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