露大統領が引き渡し拒否 元CIA職員の身柄巡り[2013/06/26 05:36]

 モスクワに滞在中の元CIA=米中央情報局の職員、エドワード・スノーデン容疑者について、ロシアのプーチン大統領が、アメリカ政府が求めている身柄引き渡しを拒否する考えを示しました。

 ロシア・プーチン大統領:「我々は、犯罪人引き渡し条約を結んでいる国に引き渡せるのであり、アメリカとロシアにこの協定はありません」
 プーチン大統領は、スノーデン容疑者がモスクワに来たことを「全くの予想外」と述べ、ロシア情報機関による関与を否定しました。さらに、スノーデン容疑者が単なる乗り継ぎ客であって入国していないことを強調したうえで、この問題が対米関係に影響しないことを「期待している」と述べました。ロシアのメディアは、治安当局がスノーデン容疑者のパスポートの有効性を調べるために拘束する可能性があると伝えています。
 アメリカ・ケリー国務長官:「我々がロシアに対して行っているように、極めて通常の手段で引き渡してほしいと要求しているだけだ」
 アメリカのケリー長官は、ロシアとの間に犯罪人引き渡し条約がないことを認めたうえで、改めてロシアにスノーデン容疑者を引き渡すよう求めました。ただ、「ロシアとの対立は望んでいない」として、この問題が両国の関係悪化につながらないよう訴えました。そのアメリカからスノーデン容疑者の出国を容認したとの指摘を受けた中国政府は、「筋違いで根拠に欠けている」と反論を繰り広げました。

(C)「The Guardian,Glenn Greenwald and Laura Poitras」

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