天安門突入「知らない」 口閉ざすウイグル自治区民[2013/10/31 17:58]

 中国当局は、ウイグル族への警戒を強めていますが、中国西部・新疆ウイグル自治区の中心地ウルムチに宮澤記者が入りました。

 (宮澤洋一記者報告)
(Q.そちらの様子は?)
 私は31日午後にウルムチ市内に入り、ウイグル族が多く暮らす地区を訪ねました。見た限りでは、警察の警備が特に強化されているようには感じられませんでした。それでも、地区から少し離れた道路上に武装警察の車両2台が止まっていました。ウイグル族の何人かに話を聞きましたが、天安門で起きたテロ事件については、中国メディアが大きく報道しているためか、皆さん知らないと答えていました。また、政府に関する不満などについては、「答えたくない」と口を閉ざしていました。地区にある小学校では、漢族とウイグル族の子どもが同じ教室で中国語の授業を受けていて、ウイグル族の小学生がすらすら中国語を話していて、中国が進める民族同化政策の一端がうかがえました。一方、このウルムチは、2009年に大規模な騒乱が起きました。ある漢族の男性は「ウイグル族のほうが政府から優遇されている」と不満を漏らし、「ウイグル族は怖い、危険だ」と口にしていました。一般市民の心のなかに、お互いの民族を良く思わない気持ちが深く根を下ろしていると感じました。

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