客船沈没からまもなく2週間…事故捜査の最新情報[2014/04/29 17:09]

 韓国の客船事故で、朴槿恵(パク・クネ)大統領が初めて政府の初動の不手際を謝罪しました。一方、事故直後の状況について、脱出した船長が嘘をついている可能性があると、韓国メディアが報じました。

 (川崎浩司記者報告)
 29日午後、新しい発表があり、29日の捜索で新たに12人の遺体が収容されたということです。これで確認された死者は205人となりました。事故の捜査に関することですが、船長の新しい供述内容などの情報は入ってきていません。合同捜査本部は、救命ボートの整備などを担当していた業者らに対する事情聴取を新たに行いました。また、事故発生直後に、乗組員が会社と7回にわたって電話で連絡を取っていたことも分かり、通話の内容を調べるなどして救助活動が遅れた原因の究明を急いでいます。また、29日は、セウォル号を所有していた海運会社の社長に対しても検察が出頭を要請して事情を聴いています。一方、朴大統領自身への批判も高まっています。29日の謝罪についても、韓国のネット上では「遅すぎる」「言葉ではなく行動で示せ」といった批判的な意見が多く見られます。27日、大統領府のホームページ上で、朴大統領を批判する書き込みにアクセスが殺到し、サーバーが一時的にダウンする事態も起きました。支持率は事故発生後、一時的に70%を超えましたが、今は50%台にまで下がっています。今回の事故の対応については、野党も責任追及の構えを見せていて、朴政権は発足以降、最も厳しい局面を迎えています。

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