ウクライナで衝突激化 州知事公舎を襲撃、占拠も[2014/05/04 17:50]

 ウクライナでは、親ロシア派と暫定政権支持派による衝突が相次ぎ、多数の死傷者が出ています。南部オデッサでは、2日の大規模な衝突で46人が死亡しました。これを受け、3日には東部ドネツクで親ロシア派が死者を追悼する集会を開きましたが、一部が暴徒化し、州知事公舎を襲撃しました。さらに、東部のクラマトルスクでも3日、ウクライナ軍と親ロシア派の銃撃戦などがあり、10人が死亡しました。

 2日、南部オデッサで起きた親ロシア派と暫定政権支持派の衝突では、46人が死亡、約200人がけがをしました。親ロシア派の支配下にあるドネツクで3日、追悼集会が開かれ、暴徒化した市民が武装集団とともに州知事公舎を襲撃しました。
 オデッサ市民:「彼らが何をしたか見た?人を燃やして楽しむなんて信じられない」
 一方、ウクライナ軍は、クラマトルスクで親ロシア派が占拠していた政府施設などを奪還したと発表しました。その際の銃撃戦や爆発で10人が死亡しています。
 クラマトルスク市民:「仕事に向かっていた多くの一般人が死傷した」
 ウクライナ軍が続ける制圧作戦を受けて、ドネツク州の隣に位置するルガンスク州では3日、市長を名乗る親ロシア派の指導者が地元テレビを通じて非常事態を宣言しました。親ロシア派の男性全員に戦闘態勢に入るよう指示したほか、夜間の外出禁止令を発表したということです。衝突は各地でエスカレートしていて、事態収束の見通しは全く立っていません。

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