トルコ国境…「イスラム国」には好都合な場所?[2015/01/29 17:03]

 「イスラム国」に拘束されている後藤健二さんを名乗る男性の新たな音声が公開されました。トルコとシリアの国境の町アクチャカレから報告です。

 (河野太一記者報告)
 アクチャカレの検問所は、シリア側に渡ろうとするトルコ人が出入りするほかは今のところ人質解放に至る目立った動きは確認できていません。ただ、トルコの治安当局の車が頻繁に行き来するなど、緊張が徐々に高まってきています。この場所ですが、今までも人質解放の場所として使われてきたことがあります。といいますのも、フェンスの向こう側はシリア領となっていまして、イスラム国の支配地域となっています。そういう意味でもイスラム国にとって、ここは人質を解放するには好都合な場所といえます。私たちは29日朝方、そのフェンスを乗り越えてトルコ側に流入してくる密入国者を大勢、確認することができました。そういう意味でもこの国境地帯は、イスラム国の支配から逃れてくる人々、そして、イスラム国を支援する人々が混在する地帯といえます。去年4月にはこのアクチャカレで、フランス人ジャーナリストが解放されましたが、その際にはこの近くの市民病院でメディカルチェックを受け、その後、トルコ治安当局の建物で簡単な事情聴取を受けた後、陸路でトルコのガジアンテップに向かったといいます。後藤さんがこの場所から解放されるとすれば、同じ手順が踏まれる可能性があります。

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