異例「長老は口出すな」 中国で権力闘争が激化?[2015/08/11 19:30]

 中国共産党の機関紙・人民日報は、「地位にいないものは、その職務を考えるべきではない」と引退した長老の影響力を強く牽制(けんせい)する異例の評論を掲載しました。

 「人が去れば、お茶は冷めるべき」と題した評論では、「多くの指導者らは、引退後は度量を示し、職務に一切介入しない」としました。そのうえで、「一部は在職中に腹心を置いて、引退後の権力基盤にしている」と断じ、「地位にないものは、その職務を考えるべきではない」と論じています。中国では現在、習近平国家主席ら現指導部と引退した長老らが毎年夏に北京郊外に集まり、重要な政策事項を話し合う北載河会議が開かれているとみられています。評論の背景には、引退後も政界に強い影響力を持つ江沢民元主席ら長老を念頭に、政策決定に介入しないよう牽制する習主席の意向が強く反映したものとみられます。

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