安全保障巡り激しく応酬 日中関係を専門家が議論[2015/10/25 00:22]

 日中関係について議論するフォーラムが北京で開かれ、安全保障政策を巡って両国の専門家らが激しく議論を交わしました。

 中国国防大学・朱成虎教授:「(米国は)将来、南シナ海に艦船を派遣して中国の島と岩礁の約22km以内へ進入させるだろう。(日本が)米国と一緒に艦船を派遣し、進入させると聞くと我々はとても心配になる」
 元海上自衛艦隊司令官・香田洋二氏:「(中国の軍事力は)防衛的だとは理解できる。しかし、特にASEAN諸国、アジアの国、日本から見た時に必ずしもそうは映っていない。非常に強圧的に見えることがある」
 日本側からは、中国の軍事力が不透明で周辺国を不安にさせているという意見が相次ぎました。一方、中国側からは日本の安保法制は中国を念頭にしたもので、今後、軍事大国になるのではないかとの懸念が相次ぎました。東シナ海や南シナ海で緊張が高まるなか、軍事衝突だけは避けなければいけないという点では議論がかみ合いました。今後、危機を管理するための対話の枠組みを早急に軌道に乗せられるのか。日中両政府に問われています。

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