過激派の拠点か “テロ首謀者”生んだベルギーの街[2015/11/17 16:58]

 パリの同時多発テロで、ベルギーとシリア、そしてフランスがいったいどのような形でつながっていったのか。ベルギーの首都ブリュッセル近郊のモレンビーク地区から荒木基記者の報告です。

 (荒木基記者報告)
 (Q.首謀者と指名手配犯、2人の出身地はどのような街?)
 モレンビークの街の中心の広場ですが、後ろにある市役所は、観光客に人気のブリュッセル中心から車で10分ほど行った所です。街並みはベルギーのどこにでもあるような街の風景が続いていますが、アラビア語の表記のある店やスカーフをかぶった女性、さらにはアラビア語で話している男性があちこちに見られます。街に一歩入ると、なんとなくヨーロッパというよりもアラブの街に来てしまったような印象を受けます。日本でいうと中華街のような、イスラム教徒のコミュニティーとして成り立っている街です。市の当局によりますと、街の中には20近いモスクや礼拝場があるということです。しかし、それ以外にも、市の当局が把握していないような、アパートの小さな一室を使って過激主義者の指導者が人を集めて説教しているという情報も伝えられています。この平穏な街の雰囲気を隠れみのにしてイスラム過激主義者、いわゆる「ジハーディスト」がヨーロッパ中からここに集まってくる、そうした中心地的な存在の街だともいわれています。

こちらも読まれています