日米中、南シナ海対立のまま終了…東アジアサミット[2015/11/22 17:43]

 日本、アメリカ、中国と、東南アジア各国の首脳らが参加する東アジアサミットが終了しました。焦点の南シナ海問題についてはどのような議論があったのでしょうか。現地から報告です。

 (前田輔記者報告)
 南シナ海問題については、主張が対立したまま終了となりました。しかし、開始直前には、中国の李克強首相がわざわざ安倍総理大臣に声を掛け、5分ほど関係改善に向けた立ち話もしたということです。南シナ海問題について、ほとんどの国が「軍事化すべきではない」「平和的に解決すべき」などと発言しました。安倍総理は、中国と名指しは避けつつも、「軍事、民生利用問わず一方的な行動は自制すべき」などと中国に釘を刺しました。また、オバマ大統領も「南シナ海の航行の自由を確保する必要がある」と改めて中国を牽制(けんせい)しています。一方、中国は「地域外の国が緊張状態を導く行動を取らないよう求める」など、これまでの主張を繰り返し、会議は日米と中国で意見が対立したまま終了となりました。この後、マレーシアによる議長声明が発表され、南シナ海問題については平和的な解決など日米が主張した懸念が盛り込まれる見通しですが、文言を巡っては、中国の反発など、ぎりぎりの攻防が続くとみられています。

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