韓国の総選挙、与党が惨敗 慰安婦合意に影響は…[2016/04/14 11:47]

 韓国の総選挙は、朴槿恵(パク・クネ)大統領の与党・セヌリ党が第1党の座を明け渡す惨敗となりました。

 (西村香織記者報告)
 与党・セヌリ党の第1党からのまさかの転落で、朴大統領の国会運営が今後、厳しくなることは避けられません。最終獲得議席では、与党・セヌリ党が過半数をはるかに下回り、最大野党の「共に民主党」が16年ぶりに第1党の座を奪いました。また、第3勢力の新党「国民の党」も躍進し、20年ぶりの3党体制となります。与党の敗因は大きく二つあります。今回の選挙で、候補の公認を巡って朴大統領に近い派閥と距離を置く派閥が激しく対立し、国民不在の党内の混乱が有権者に傲慢(ごうまん)に映ったことです。また、もう一つの敗因として、若者を中心に就職難が続くなど、経済の先行きが一向に見えないこともあります。朴大統領の求心力が一気に失われるものとみられ、日本との慰安婦合意の履行にも影響が出る可能性があります。日韓関係に携わる日本政府関係者は「今後の状況を注意深く見る必要がある」と話しています。

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