韓国選挙 与党惨敗で政権に打撃 日韓関係に影響も[2016/04/14 17:04]

 韓国の総選挙は朴槿恵(パク・クネ)大統領の与党・セヌリ党が惨敗し、第1党から転落しました。この結果は朴政権にどのような影響を与えるのでしょうか。

 (西村香織記者報告)
 韓国の国会は今後、中の雰囲気がガラリと変わります。まさかの惨敗で朴大統領の求心力が一気に低下するとみられ、国会運営は非常に厳しくなります。今回、与党・セヌリ党が過半数をはるかに下回り、最大野党の「共に民主党」が第1党の座を奪いました。また、第3勢力の新党「国民の党」も躍進して20年ぶりの3党体制となります。与党の敗因は大きく2つで、1つ目は、若者を中心に就職難などが続いているなか、これまでの経済政策への反発です。そしてもう1つは、今回の選挙で候補の公認を巡って朴大統領に近い派閥と距離を置く派閥が対立し、国民不在の党内の混乱が有権者に傲慢(ごうまん)に映ったこと。こういったことが選挙結果を大きく左右したとみられます。
 (Q.与党惨敗の結果は日本にも影響がある?)
 日韓関係に携わっている日本政府関係者に慰安婦問題について聞いたところ「今後の状況を注意深くみる必要がある」と話しています。そもそも、慰安婦問題というのは朴大統領の強いリーダーシップで突き進めてきた結果、最終合意することができました。もちろん、政府間の合意なので、これを覆すことはないとみられます。しかしながら、元慰安婦の支援を行う財団の設立や少女像の移設に向けた努力など、合意を実行に移す作業は難しくなってきそうです。

こちらも読まれています