「仲裁裁判の結果には従わない」南シナ海問題で中国[2016/05/07 00:24]

 中国外務省が、国内外のメディアを集めて、南シナ海における中国の立場を主張しました。フィリピンが申し立てた仲裁裁判所の判断がまもなく下るとされるなか、国際社会に向けたアピールを強めています。

 中国外務省・欧陽玉靖国境海洋事務局長:「中国とフィリピンの関連の争いについて、仲裁裁判所は管轄権を持たない。仲裁案は最初から違法で、どんな結果であろうと中国は受け入れないし、認めない」
 メディア50社以上を集めた会見で、中国外務省の担当者は「仲裁裁判の結果には従わない」という従来の主張を繰り返しました。背景には、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が中国に不利な判断をまもなく下すとみられていることがあります。また、今月下旬に開かれる伊勢志摩サミットで、G7が南シナ海に関する声明を出すことを念頭に「中国に恥をかかせることばかり考えず、公正な態度を取ってほしい」と牽制(けんせい)しています。

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