ニュー「金正恩体制」が発足 北朝鮮で祝賀パレード[2016/05/10 11:45]

 北朝鮮で開かれていた朝鮮労働党の党大会は9日に閉幕しました。そして、金正恩氏が新たに設けられた党の最高位となる「委員長」に就任しました。また、最高指導部の政治局常務委員には、金永南(キム・ヨンナム)常任委員長ら5人が選ばれました。現在、祝賀のパレードが行われている平壌から報告です。

 (山本志門記者報告)
 正恩氏は、金日成広場でパレードを見ているところです。10万人入るというこの広場で、多くの平壌市民が集まってパレードを行っています。「万歳、万歳」という言葉が常に響き渡っています。今回のパレードは、9日まで行われていた党大会の閉幕に向けた祝賀パレードです。9日の党大会で正恩氏は、党の最高位「委員長」という新設ポストに就任しました。また、4人の指導部人事も発表し、10日のパレードで勢ぞろいして国民の前に披露しました。正恩体制の新たな幕開けを内外に印象付ける狙いがあります。側近の一人、永南氏は開会のあいさつで、核弾道やミサイル開発の成功を報告したうえで、世界的な軍事強国、核大国になったと誇示しました。また、正恩氏は檀上で、最高指導部の一人、経済政策担当の朴奉珠(パク・ポンジュ)首相と会話をする姿が目立ちました。今後、国民生活の再建を最重要課題の一つとして掲げる正恩政権にとって、国民の前でそういう姿勢を強調したのかもしれません。しかし、国連の経済制裁が強まるなか、経済の立て直しは厳しい状況が続いているのは間違いありません。国際社会との接点を今後、探ろうとするのか、しないのか、世界からの注目が集まっています。

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