南シナ海問題で米が“中国批判” アジア安保会議[2016/06/04 17:34]

 シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」で、南シナ海の問題を巡ってアメリカが中国を名指しで批判しました。

 (登島貴之記者報告)
 ホテルの中にある会場の最前列に座った中国の代表団の目の前で、アメリカのカーター国防長官は、中国の南シナ海での行動について、名指しでの批判を繰り返しました。
 アメリカ、カーター国防長官:「南シナ海での中国の行動は孤立を招く。中国がこれを続ければ『孤立の万里の長城』が築かれるだけだ」
 会議の直前には、香港メディアが「中国が南シナ海に防空識別圏を設定する準備を整えた」と報じ、緊張が高まっていましたが、各国の防衛大臣らが集まるなか、中国を強く牽制(けんせい)する発言となりました。日本も中国に対し、国際ルールを守るよう強く求めました。その中国ですが、「アメリカの発言こそ間違っている」と反論したうえで、「南シナ海に関する立場は一貫し、明確である」とこれまでと全く同じ発言を繰り返しました。5日は中国の代表団トップが演説する予定です。南シナ海を巡る自らの正統性について、改めて強く主張するとの見方が強まっています。

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