「英国を一番に」議員殺害の男叫ぶ?国民投票を前に[2016/06/17 16:02]

 EU(ヨーロッパ連合)からの離脱を問う国民投票が来週に迫ったイギリスで、EU残留派の女性議員が男(52)に銃で撃たれた後、刃物で刺されて死亡しました。

 (吉田豪記者報告)
 17日朝のイギリスのニュースは、ジョー・コックス議員(41)殺害のニュースをどこもトップで報じています。イギリスの新聞「フィナンシャルタイムズ」は、「国民投票に大きな影響がある」と伝えています。EU残留派のコックス議員は、選挙区での活動中に銃で顔などを撃たれ、その後、刃物で刺されて死亡しました。逮捕された男の動機などはまだ明らかになっていませんが、犯行時、「ブリテン・ファースト(イギリスが一番だ)」と叫んでいたという目撃情報があります。イギリスには「ブリテン・ファースト」と呼ばれる同じ名前の右翼団体があります。コックス議員とは逆にEU離脱を訴えています。この団体は関わりを否定していますが、警察はこのブリテン・ファーストにも話を聞いている模様です。イギリスでは残留派と離脱派が拮抗(きっこう)した状態が続いていて、キャンペーンも日増しに過熱しています。そんななかでのコックス議員の殺害、両陣営ともに活動の一時自粛を発表しました。世論調査の結果発表は見送られるなど、事件が国民投票に影響を与えるのは必至です。

こちらも読まれています