フランスでも反EU派に勢い “国民投票”求める声も[2016/06/24 17:07]

 EU(ヨーロッパ連合)諸国のうちの一つのフランスは、イギリスが離脱を決めたことについてどう受け止めているのでしょうか。パリの大統領府前から報告です。

 (天本周一記者報告)
 イギリスの離脱を受け、フランスのオランド大統領は大統領府に入りました。大統領は関係閣僚と会議を行っていて、会議が終わり次第、イギリスの離脱に関して何らかのコメントを出す予定になっています。フランスではすでに離脱の影響が出始めています。「反EU」を掲げるフランスの極右政党「国民戦線」の幹部らは24日朝、「この結果を受け止めないといけない。自由の勝利だ。何年も前から望んでいるように、フランスとEU各国内でEU離脱を問う国民投票をすべきだ」との声を上げ始めました。
 一方、残留を望んでいたEU首脳の間には失望感が広がっています。EUトップのトゥスク大統領が会見で、「きのうの国民投票について、違った結果を望んでいた」と不快感をあらわにしました。ドイツのメルケル首相の側近は、「EU離脱の交渉は最長でも2年以内に締結しなければならない。特別扱いはしない。離脱を選んだということは離脱だ」と今回の結果に対し、怒りとも取れる声を上げています。離脱に向けた交渉は、28日、29日のEU首脳会議から本格的に始まります。イギリスとEUの今後の貿易関税をはじめ、まとめる項目が膨大で、交渉期限とされる2年でまとまるかどうかは不透明な状態になっています。

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