「非常事態」解除目前の惨事 ホテルは野戦病院状態[2016/07/15 10:33]

 フランス南部のニースで、花火大会を楽しんでいた観客にトラックが突っ込み、これまでに80人が死亡しました。負傷者も多数、出ている模様です。パリから報告です。

 (天本周一記者報告)
 フランスの捜査当局はトラックを運転した男の身分証を押収し、男はチュニジアとフランスの2つの国籍を持っていたとフランスメディアは伝えています。フランスメディアによりますと、現地では死傷者の数が多すぎて病院に入りきれず、現地のホテルにけが人などが運ばれて野戦病院のような状態になっているということです。また、目撃者によりますと、「トラックに乗っていた男は1人で、仲間はいなかった」ということです。フランスでは去年11月のパリ同時多発テロ事件以降、捜査権限を強化する非常事態宣言を発令し、パリをはじめ、フランス国内でテロ対策の強化を進めてきました。ただ、同時多発テロ以降、サッカーのユーロ2016をはじめ、多くの国際イベントでテロを防いだことなどから、フランスのオランド大統領は14日、非常事態宣言を26日に解除すると発表したばかりでした。フランスでは7月14日はフランス革命を祝う祝日で、パリをはじめ、フランス国内の主要都市では軍事パレードや花火が開催されるなど、「夏の始まり」を告げるお祭りの日でもありました。犯行声明などは出ていませんが、フランスメディアは「今回のテロ事件は革命記念日を狙った計画的なものだ」と伝えていて、事件を引き起こしたトラック運転手の男の背後には組織的な犯行グループがいる可能性が高いと伝え始めています。

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