国境なき医師団 「戦争でさえルールがある」[2016/07/28 23:28]

 「国境なき医師団」は紛争地での活動を報告するとともに、アフガニスタンの病院がアメリカ軍によって空爆された事件に対して「戦争でさえルールがある」と改めて非難しました。

 病院の再開に従事していた井田覚さん:「我々はただ、紛争地で必要とされている緊急医療を提供して命を救っていただけです」
 国境なき医師団は東京の事務局で報告会を開き、紛争地で支援している病院が相次いで攻撃を受けていることについて強く抗議しました。特に、去年10月にアフガニスタンのクンドゥズで支援する病院がアメリカ軍の空爆を受け、患者や医師を含む42人が死亡した事件を「国境なき医師団の歴史において最も暗い日」と表現しました。アメリカ軍は誤爆だったことを認めて謝罪しましたが、現在でも独立した第三者による調査は行われておらず、見舞金なども不十分だとして激しく批判しています。過去に、この病院で仕事をしていた外科医の吉野美幸さんは「地域の人にとって、この病院は医療を受ける最後の砦(とりで)だった」と悔しさをにじませました。

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