リオのシンボルが標的に…五輪控えテロ対策に懸念も[2016/07/31 11:47]

 リオデジャネイロ・オリンピックの開幕まであと6日です。現地ではテロ対策が進む一方、観光地を狙った新たなテロの可能性が指摘されています。ブラジル・リオデジャネイロから報告です。

 (西尾哲也記者報告)
 地元メディアによりますと、リオデジャネイロのシンボルでもあるキリスト像がテロの標的になるという懸念が治安当局のなかで強まっているということです。キリスト像の丘は年間200万人が訪れるブラジル屈指の観光地です。イスラム過激派などのテロリストが観光客に紛れ込む恐れがあるとして、丘の入り口でX線検査や金属探知機を導入することが決まっていました。しかし、いまだに設置されていないことが30日になって明らかとなり、批判が噴出しています。一方で、リオ市内にある連邦大学で物理学を教えていた男性教授が国外退去させられていたことが分かりました。男性教授はかつて、イスラム過激派とテロを計画したとしてフランスで実刑判決を受けていましたが、出所後、ブラジルにわたって教鞭(きょうべん)を執っていたということです。テロ対策や警備の目がリオに集中するなか、今度は手薄になった地方都市がテロの標的となる恐れも指摘され始めています。

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