爆発力も過去最大 “核保有国”として対米交渉か[2016/09/09 11:46]

 北朝鮮北東部で9日午前9時半ごろ、マグニチュード5.3の地震がありました。北朝鮮が5回目の核実験を実施した可能性があります。北朝鮮が核実験を行ったとすれば、狙いはどこにあるのでしょうか。ソウルから報告です。

 (高橋政光記者報告)
 韓国国防省関係者は9日に北朝鮮であった人工地震について、「5回目の核実験をしたと判断した」としています。人工地震の規模はこれまでで最も大きく、爆発力は10キロトンと推定され、前回の核実験の2倍ほどの威力で、こちらも最大です。北朝鮮がより強い威力を持った核弾頭の開発に成功した可能性もあります。これまで3年ごとに行ってきた核実験ですが、今回は1月からわずか8カ月での強行ということになります。北朝鮮は金正恩委員長が3月に核弾頭の爆発実験と様々な弾道ミサイル発射実験をするよう指示しました。核保有国としての立場を確立したうえで、次のアメリカ大統領との交渉に臨みたいとの狙いがあるとみられます。韓国政府は、「全体的なミサイル技術はかなり進んでいるとみている。飛ばしたいところに飛ばせるようになっている」と分析しています。核弾頭の小型化とアメリカ本土を射程に収める弾道ミサイルの開発を進めるため、北朝鮮がさらに実験を重ねる可能性は高く、韓国政府は警戒を続けています。

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