中国“外交上の失敗”露見か 今後の北朝鮮関係は?[2016/09/09 11:49]

 北朝鮮北東部で9日午前9時半ごろ、マグニチュード5.3の地震がありました。北朝鮮が5回目の核実験を実施した可能性があります。中国でも北朝鮮で地震を観測したという報道がありました。今後の中朝関係について北京から報告です。

 (山本志門記者報告)
 中国外務省の幹部は、「予想外で驚いた。今後、国際社会からの批判を受けるだろう。断固として反対だ」と強い口調で反論しました。また、中国の地震局は「北朝鮮での地震は爆発が疑われる」と速報で発表しました。北朝鮮に対しては、最大の後ろ盾・中国の動向が鍵を握るといわれています。しかし、中国はあくまで追い詰めるよりも対話が重要だとし、日米韓は挑発をあおるべきではないと守る姿勢を続けています。国連制裁後、経済はそこまで冷え込んでいません。さらに最近、中朝関係は修復とみられる動きを見せていました。実は8日、朝鮮労働党で外交を担当する高官とみられる人物が極秘に訪中していることが分かりました。金成男(キム・ソンナム)国際部副部長とみられ、以前、金正日総書記の中国語通訳をしていたなど中国通として知られています。さらに、8日まで外務省のアメリカ担当の幹部・崔善姫(チェ・ソンヒ)氏が北京を訪問していたことも確認できています。北朝鮮の核実験は、中国自身の安全保障上の脅威に跳ね返ってくるだけに、外交上の失敗ともいえ、中国は今後、戦略の見直しを迫られることになります。

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