カストロ前議長が死去 安倍総理が哀悼の意[2016/11/27 00:16]

 キューバ革命を率いたフィデル・カストロ前国家評議会議長が死去しました。

 キューバ国家評議会議長、ラウル・カストロ氏:「キューバ革命の最高司令官だったフィデル・カストロ氏が死去した」
 弟のラウル・カストロ議長は、国営テレビを通じて「25日にフィデル・カストロ前議長が亡くなった」と発表しました。90歳でした。カストロ前議長は、2006年に腸からの出血で手術を受けたのをきっかけに長期療養生活に入っていました。遺体は本人の希望で火葬され、26日に葬儀の詳細を発表するということです。カストロ前議長は、1959年に当時の親米政権を武力で倒してキューバ革命を成功させ、社会主義国家の建設を進めて、半世紀にわたって最高指導者として君臨しました。この間、旧ソビエトに接近し、1962年にはミサイルの配備を巡ってアメリカと旧ソビエトが核戦争の一歩手前まで緊張が高まった「キューバ危機」が起き、アメリカからの経済制裁も招きました。2008年には、病気を理由に国家元首である国家評議会議長の職を弟のラウル・カストロ氏に譲りましたが、今年4月にキューバ共産党の党大会で演説を行うなど政治的な影響力を強く保っていました。
 また、今年9月に日本の総理大臣として初めてキューバを訪問し、カストロ前議長と会談を行った安倍総理大臣は、「キューバ革命後の卓越した指導者であるカストロ前議長の逝去の報に接し、謹んで哀悼の意を表します。9月に私がキューバを訪問し、お会いした際には、世界情勢について情熱を込めて語られる姿が印象的でした」とコメントしました。

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