弾劾巡る交渉物別れ 採決厳しい状況 韓国政治混迷[2016/12/01 11:50]

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾(だんがい)について、最大野党と与党の「非主流派」が1日朝、緊急会談しました。しかし、交渉は決裂し、2日の採決は厳しくなりました。ソウルから報告です。

 (高橋政光記者報告)
 朴大統領が条件付きとはいえ、辞意を表明したことで次の大統領選挙をにらんで早くも与野党の足並みが乱れています。最大野党「共に民主党」の秋美愛(チュ・ミエ)代表と与党「セヌリ党」で朴大統領と距離を置く非主流派のリーダー・金武星(キム・ムソン)前代表が1日朝に会談しました。朴大統領の辞任の時期について、秋代表は来年の1月末を主張。これに対し、金前代表は4月末を主張して物別れに終わりました。弾劾の日程についての合意もありませんでした。これで2日の弾劾採決は極めて厳しくなり、来週の採決も予断を許さない状況になってきました。ただ、こうした国民不在の政治闘争で抗議デモがさらに激しくなる恐れもあります。朴大統領は進退について国会にボールを投げたものの、さらに混乱を招くことになり、再び国民に説明が必要だとの声が高まりそうです。

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