オバマ大統領「最も激しい対立は最も強い同盟に」[2016/12/28 11:47]

 安倍総理大臣とアメリカのオバマ大統領は28日朝、ハワイの真珠湾でスピーチしました。オバマ大統領は日米の和解と同盟関係の強化を強調しました。

 (山下達也記者報告)
 オバマ大統領はスピーチ会場に笑顔で現れ、安倍総理を歓迎しました。そして、スピーチの内容は真珠湾攻撃に触れるよりも未来志向のものになりました。
 オバマ大統領:「戦争による最も深い傷は友情と持続的な平和に変えられることを示した。最も激しい対立は最も強い同盟に変わる。平和の果実は戦争の略奪を上回る」
 オバマ大統領は大震災や安全保障など日米の協力を列挙して敵対国でも緊密な同盟国になれると訴えました。スピーチの後で2人は真珠湾攻撃の生存者に歩み寄り、言葉を交わしました。
 真珠湾攻撃の生存者:「謝罪する必要はない。記念館に花を手向けたことが謝罪のメッセージだ」
 また、オバマ大統領は人の違いを差別することが戦争を生み出しているとも言及していて、この辺のコメントを持って好戦的で人種差別的言動を繰り返しているトランプ次期大統領への暗のメッセージだとも受け止められています。あるアメリカメディアは、この訪問はTPP(環太平洋経済連携協定)や在日米軍基地の経費負担で考えの違うトランプ氏の就任直前に関係強化を狙ったものだと指摘しています。ただ、多くのメディアは日米関係が来月以降、どう変化していくかは見当も付かないと言っていて、トランプ次期大統領が不安定要素になっています。

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