実行犯が2人、なぜ生き残った…ナゾ解く“VX2”とは[2017/02/25 11:45]

 北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件で、アメリカの新聞「ニューヨーク・タイムズ」は、使われた猛毒「VX」はVXの化合物を2つに分けた「VX2」と呼ばれるものだった可能性があると報じています。

 24日付のニューヨーク・タイムズの電子版によりますと、VX2は混ぜる前の2つの物質それぞれは人体に害はありませんが、2つを混ぜ合わせると猛毒に変化するということです。2人の実行犯が別々に正男氏の顔に付けることで混ざり合い、猛毒のVXになった可能性があるとしています。VX2が使用されたと仮定すると、なぜ実行犯が2人必要だったのか、また、その2人がなぜ死亡しなかったのか、さらに、正男氏がなぜ死に至るまで一定の時間がかかったのかなども説明がつくと報じています。
 一方、アメリカ国防総省のデービス報道部長は遺体からVXが検出されたことについて、北朝鮮が関与しているならば初めて使われたという認識を示しました。また、「北朝鮮の化学兵器は現実の脅威として知られていた」とし、在韓アメリカ軍は対処するための訓練などもしていると述べました。

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