取材団記者に聞く 街は、市民生活は、地方の実情は[2017/04/22 16:46]

 北朝鮮での11日間の取材を終えたANNの取材団が北京に戻りました。

 (冨坂範明記者報告)
 (Q.華やかな平壌でも撮影が止められる場面があった?)
 初めて北朝鮮に行きましたが、今回の取材日程はすべて先方が設定したもので、自由な取材は認められませんでした。ただ、移動の車中からは、比較的自由に平壌市内を撮影することができました。市内では、スマートフォンを持った市民の姿を見ることもありました。一方、取材が設定されていない場所で、車から降りて撮影することは非常に厳しく制限されました。日程のなかで一度、デパートで買い物をすることが許されましたが、撮影は禁止され、品物の値段をメモした紙を取り上げられた記者もいます。デパートの品ぞろえについては、生鮮食料品の売り場が小さかったことと、ノートなどの紙の質があまり良くなかったことが印象的です。我々としては市民生活の実情をもっとよく取材したいですが、なかなか難しいというのが実情です。
 (Q.地方の実態はどのように感じた?)
 平壌から車で5時間以上かけて東海岸の咸興(ハムン)という町に移動しました。移動の道中は幹線道路を使ったので、もちろん道路は舗装されていましたが、でこぼこも多く、車が何度も大きく上下に揺れて非常に体力を消耗しました。また、移動の最中に、工事現場や農作業の現場を見掛けることがありましたが、重機を使っている場面は少なく、多くの人が人力で作業をしていたことが印象に残っています。また、牛も貴重な労働力として活躍していました。地方の人の服装は平壌に比べると画一的で、地味な印象を受けました。平壌と地方では、まだ格差があるのかなという実感です。

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