“北”あす記念日で警戒 米は中国の圧力強化を期待[2017/04/24 16:59]

 挑発を続ける北朝鮮に対し、世界各国が核実験やミサイル発射への警戒を一段と強めています。北朝鮮側が「一撃で空母を沈める」と対決姿勢を強めているアメリカのワシントンから報告です。

 (山下達也記者報告)
 (Q.トランプ政権側は北朝鮮の動きをどう見ている?)
 トランプ大統領は週末はフロリダの別荘には行かず、ホワイトハウスにこもって電話会談などの対応をしました。トランプ政権が最も警戒しているのは核実験、弾道ミサイルの発射です。核実験はいつでも行えるとみていて、弾道ミサイルはアメリカ本土に届く大陸間弾道ミサイル発射実験であれば、非常に重要であるとみています。トランプ政権は軍事行動に出る基準は明らかにしていませんが、核実験と核を運搬できる弾道ミサイル発射実験をレッドラインに見ています。トランプ氏は今週、マティス国防長官や国務長官や上院議員の幹部を呼んで北朝鮮問題の新たな政策について説明するということで、緊迫度が増しています。
 (Q.トランプ氏が電話会談した内容、狙いは?)
 記念日を前に、核実験を行う可能性があるとみているので、日本と中国と連携していることをアピールして、北朝鮮に何としても抑止力を掛けたいという狙いがあります。安倍総理大臣も言っていたように、すべてのオプションがテーブルにあるということを改めて公表しました。そして、カール・ビンソンの動きと合わせて実際に軍事行動に出かねないということをアピールする狙いがあったとみられます。トランプ氏のキーは中国にあり、外交筋によりますと、電話会談で中国に対して北朝鮮をもっと締め上げて、圧力を掛けるよう言ったようです。トランプ氏は連日、習近平国家主席をほめ殺しのように持ち上げていて、中国に圧力を掛けてほしいと言っています。軍事行動をちらつかせていることも、実は北朝鮮だけでなく中国に対してギリギリまで圧力を掛けてくれという、そのために中国に圧力を掛けているかのような動きです。トランプ氏は中国が平壌までのフライトを一時停止したことや、中国メディアが石油の輸出禁止に言及したことを成果とみているとワシントンの専門家は分析しています。

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